AMラジオのアンテナはどこ? 「AMラジオを聴くためのポイントは指向性」

AMラジオのアンテナ

ラジオのアンテナの位置
 ←大体のAMラジオの中身はこのような構造だ。

 図解にあるバーアンテナに注目。

 このバーアンテナがAM放送の電波を受信している。AMラジオにアンテナがあるとか無いとか言われているが、正確には外部アンテナがあるか無いかという言い方が正しい。一般的にはAMラジオのアンテンナというとこの内臓バーアンテナのことを言う。

 ラジオ本体の上部背面付近についているアンテナは何か・・・という人も居るが、あれはFMラジオまたは短波放送用のロッドアンテナなので、AMラジオの感度が悪いからと、ロッドアンテナを弄っても感度は基本的に変わらない。

 バーアンテナはファライト(酸化金属を燒結した透磁性のあるセラミックで、電気抵抗が大きく電気は殆ど通さない。電磁波を吸収する性質がありノ イズフィルターとしても多用される)の棒。つまりフェライトバーと、紙や紙を樹脂で固めた筒状の絶縁体に巻かれたコイルで構成される。

バーアンテナ

 バーアンテナはフェライトバーのどの位置にコイルがあるか。フェライトの材質や長い短いでバーアンテナの性能が変わる。一般的には内臓バーアンテナのフェライトバー が長いほど受信感度が上がるため、安価なラジオでは5~6センチが普通だが、12センチや14センチ。国内最長のバーアンテナを搭載するソニーのICF-EX5(現在はICF-EX5mk2(アイシーエフ・エーエックスファイブ・マークツー))が 18センチのバーアンテナを内蔵している。ちなみにICF-EX5は遠距離受信に適したポータブルラジオの中では比較的安価なモデル。アナログチューニン グで、同期検波回路とLSB/USB切り替えスイッチが付いている。受信バンドはAM/FM/TV/短波で、mk2からはTVバンドの表示が省略されてい る。
AMラジオと指向性

  AMラジオのバーアンテナは、ラジオ本体上部に水平に内蔵されていて、正面と背面方向に指向性がある。ラジオのアンテナにとっての指向性とは、特定の方 向に対して感度が強くなったり弱くなったりすること。つまり、放送局の方向に前面か背面を向けたときに最大の感度を得られる。

 もしもラジオの感度が良くない時は、ラジオ本体の向きを変えることで受信の改善ができるかもしれない。 外部アンテナを用意する前にラジオの向きを水平に回してみて感度が変わるか試して欲しい。

 ラジオ本体の向きを変えることでラジオの感度は良くなっても、スピーカーの向きも変わるので、ラジオの本体の上にジャイロアンテナ(ラジオ本体 ではなく、ラジオのアンテナを回転させる機構)が備わっている方が何かと都合が良い。しかし、ジャイロアンテナを搭載している機種はごく一部に限られてお り、その殆どは遠距離受信用の高性能受信機だけ。


 昔は「いかにも」な感じのオールバンドラジオが普通に売られていたのだが、こういったオールバンドラジオというのは、AM、FM、短波、各種無線の周波数などを受信できるオールマイティーなラジオ受信機だった。気になる人はBCLラジオを検索してみよう。

 値段は安いもので1万円程度のものもあり、月刊漫画誌の裏などに広告として掲載されていたものだ。 当時、小学生だった私にとっては高嶺の花で、あのア ナログなメーターやスイッチとボリュームがたくさん付いたラジオはまるで何でも受信できる魔法の箱のようにも思えた。その特徴的な

余談・・・

 お小遣いが溜まってBCLラジオ買おうかどうか迷ったのだが、その頃はラジカセ(ラジオ受信と録音・再生のカセットプレイヤー。ラジオをカセットテープに録音できた)が流行っていたこともあり、そちらを買ってしまった。

 今は「ラジオ番組を録音したいけどどうすればいいの?」という質問が時々ネット上で見られるが、小型のMP3録音再生プレイヤー内臓のラジオ(ラジオサーバー)があるので、ラジオ番組はそれ1個でMP3に録音できるのだ。
 まあ、もっとも・・・ラジオが小型なのでバーアンテナも小型。安定した受信と遠距離受信は期待できない。専用の外部アンテナや、別売りのループアンテナなどが用意されている場合もあるのでオプションを確認してみよう。



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